不登校で欠席日数が多いと、「このまま高校受験はできるのだろうか」「内申点や出席日数が足りなくて、行きたい高校に行けないのでは」と不安になるものです。
勉強する力も、進学したいという気持ちもしっかりあるからこそ、欠席が壁になってしまうのではと悩んでいる人は少なくありません。
結論からお伝えすると、不登校であっても高校受験は十分に可能です。実際に多くの先輩たちが不登校を経験しながら高校へ進学しています。
大切なのは、合否に何が影響するのかを正しく知り、自分に合った入試制度や高校を選ぶことです。
この記事では、不登校の現状をデータで確認したうえで、合否に影響する要素、欠席日数との向き合い方、活用できる入試制度や進路の選択肢、そして受験を成功させるためのポイントまでをわかりやすく解説します。
保護者ができるサポートや合格者の体験談も紹介しますので、ぜひ進路選びの参考にしてください。
不登校の現状と進学率
まず、不登校の現状をデータで見ていきましょう。
文部科学省が2026年1月に発表した調査によると、令和6年度の小・中学校における不登校児童生徒数は合計で353,970人にのぼり、過去最多を記録しました。
10年前(平成26年度)の122,897人から、12年連続で増加し続けているという現状です。
中学生に限定すれば、1,000人あたり67.9人(約6.8%)が年間30日以上の欠席をしている状況です。30人学級であればクラスにおよそ2人が該当する計算になり、もはや一部の特別なケースではないと言えます。
「不登校になると進学をあきらめなければならない」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、文部科学省の「学校基本調査」によれば、令和7年3月に中学校を卒業した人のうち、高等学校等へ進学した人の割合は98.6%に達しています。
高校は義務教育ではないものの、進学はほぼ当たり前のものになっており、不登校を経験した生徒も、その多くが進学という選択をしています。
この背景にあるのは、進路の選択肢が大きく広がっていることです。全日制高校だけではなく、通信制・定時制をはじめ、不登校を経験した生徒を積極的に受け入れる環境は年々充実しています。
実際、同じ調査では、中学校を卒業して通信制課程へ進学した人は令和7年3月で63,278人と、前年の62,011人から増えています。自分の興味や目標、ペースに合わせて学べる場として選ばれているということです。
かつては「全日制でなければ進路がない」と考えられがちでしたが、今はむしろ、自分の状態や目標に合わせて学び方を選べる時代になっています。
「不登校だから受験できない」のではなく、「自分に合った受験のしかた・進路の選び方を知ること」が、合格への第一歩になります。
参考:令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について|文部科学省
参考:学校基本調査 / 令和7年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(中学校)|文部科学省
不登校でも高校受験はできる
ここまで見てきたとおり、不登校であっても高校受験は十分に可能です。
欠席日数が多いと「もう受験できないのでは」と不安になりがちですが、実際には多くの生徒が不登校を経験しながら高校へ進学しています。
とはいえ、漠然と「できる」と言われても安心はできないものです。ここでは、不登校の生徒が抱きやすい疑問に一つずつ答えていきます。
内申点は合否に影響するのか?
結論から言えば、内申点は合否に影響します。ただし、その影響の度合いは受験する高校によって大きく異なります。内申点を重視する高校もあれば、当日の学力試験の結果をより重視する高校もあります。
つまり「内申点が低い=不合格」ではなく、内申点の比重が小さい高校や、学力試験の結果で挽回できる高校を選べば、十分に合格を狙えるということです。
合格するために重要な要素は何か?
高校受験の合否は、大きく「調査書」「内申点」「学力試験」の3つで決まります。一般的には、この3つを組み合わせて総合的に判定されます。内申点に不安があっても、学力試験でしっかり得点できれば合格に近づけますし、逆に学力試験の比重が高い高校を選ぶという戦略も取れます。
勉強する力がある生徒にとっては、ここがまさに強みを活かせるポイントです。
内申や欠席日数はどう影響するのか?
内申点や欠席日数は、主に調査書を通じて合否判定に関わります。ただし、欠席日数そのものが直接「不合格の理由」になるわけではありません。
多くの高校では、欠席日数を一律の足切りに使うのではなく、調査書全体の情報の一つとして見ています。
また、公立と私立だけではなく、高校の種類ごと(通信制、定時制など)に評価の基準は異なるため、「欠席が多いから絶対に無理」と決めつける必要はありません。
登校日数が足りない場合はどうなるのか?
「年間〇日以上の欠席があると受験できない」といった明確なルールが全国一律で存在するわけではありません。よく言われる「年間30日」という数字も、あくまで不登校の定義上の目安であって、受験資格を失う基準ではありません。
また、学校外の施設や学習に取り組むことで「出席扱い」になる制度を活用できるケースもあります。登校日数が足りない場合でも、取れる手立ては複数あるのです。
このように、不登校の高校受験で大切なのは「何が合否に影響するのか」を正しく理解し、自分の状況に合った高校や入試制度を選ぶことと言えるでしょう。
「社会で生きていける力」を。
- 入学前不登校経験者8割。
入学後登校率89% - ぷよぷよ、モンスト開発者、
日本一になった起業家
から直接学べる - docomo、Lotte、Mixiなど
大企業と連携したプロジェクト型学習

不登校の高校受験で合否に影響する要素
高校受験の合否は、主に「調査書」「内申点」「欠席日数」という3つの要素が関わってきます。
ただし、これらは独立して合否を決めるものではなく、互いに関連しながら総合的に判断されます。
それぞれが具体的に何を意味し、どう影響するのかを正しく理解しておくことで、必要以上に不安を抱えずに受験準備を進められます。一つずつ見ていきましょう。
調査書
調査書とは、中学校の担任の先生が作成し、受験先の高校へ提出する書類です。「内申書」と呼ばれることもあります。
記載される内容は内申点(各教科の評定)だけではありません。出欠の記録、部活動や委員会などの活動、英検や漢検といった資格・検定、行動の記録など、生徒の中学校生活全体が幅広くまとめられています。
不登校の生徒にとって重要なのは、調査書は「マイナス点を探すための書類」ではないという点です。
学校外の活動や取り組み、本人の努力や変化なども記載できるため、欠席が多くても、それ以外の頑張りや前向きな姿勢を伝える材料になり得ます。
担任の先生にどう書いてもらえるかも合否に関わるため、早めに進路について相談しておくことが大切です。
内申点
内申点は、調査書に記載される各教科の評定(多くは5段階)を点数化したものです。地域や学校によって、対象となる学年や計算方法は異なります。
たとえば、中学3年生の成績だけを見る場合もあれば、中学1年から3年までの成績を合算する場合もあります。
不登校で授業に出られない期間があると、定期テストを受けられなかったり提出物が出せなかったりして、内申点がつきにくくなることがあります。
この点は確かに不利に働く要素です。しかし、内申点の比重は高校によって大きく違うものです。
内申点を重視する高校もあれば、当日の学力試験を重視する高校もあります。内申点に不安がある場合は、学力試験の比重が高い高校を選ぶことで、試験での挽回が望めます。
欠席日数
欠席日数は調査書に記録され、合否判定の参考にされます。不登校の生徒が最も気にするのがこの欠席日数ですが、過度に心配する必要はありません。
ほとんどの高校の一般入試では、欠席日数を「これを超えたら不合格」という基準として設けていません。つまり、欠席日数は調査書全体の情報の一つにとどまります。
また、欠席日数の評価のされ方は、公立と私立、さらには高校ごとに大きく異なります。欠席が多くても、その理由や本人の現在の状況、入学後への意欲などを含めて総合的に判断する高校も少なくありません。
さらに、学校外での学習や活動が「出席扱い」として認められる制度を使えば、記録上の欠席日数を減らせるケースもあります。
このように、欠席日数は不登校の生徒にとって最も気になる要素である一方で、実際には対策や選び方の余地が大きい部分でもあります。
不登校の高校受験は欠席日数が多くても受けられる
合否に影響する要素のなかでも、不登校の生徒が最も悩むのが「欠席日数」でしょう。「これだけ休んでいたら、もう受験は無理なのでは」と感じる人は少なくありません。
しかし、欠席日数が多いことは、決して受験をあきらめる理由にはなりません。ここでは、欠席日数との正しい向き合い方を3つの観点から詳しく見ていきます。
公立と私立で評価基準は異なる
まず押さえておきたいのは、欠席日数の評価のされ方が、公立高校と私立高校で大きく異なるという点です。
公立高校では、内申点と当日の学力試験を組み合わせて選考するのが一般的で、欠席日数は調査書の情報の一つとして見られます。
地域や学校によって扱いは異なりますが、欠席が多い場合でも、その理由や本人の状況を説明できれば考慮されることが一般的です。
一方、私立高校は学校ごとに独自の方針を持っているのが特徴です。なかには個別の事情に配慮し、不登校の生徒でも考慮してくれる学校があります。
特に、当日の学力試験の結果を重視する高校では、欠席日数や内申点の比重が小さくなる傾向があります。試験でしっかり得点できれば、欠席が多くても合格の可能性は十分にあるということです。
勉強する力がある生徒にとっては、まさにここが強みを活かせるポイントになります。
つまり「欠席が多いから無理」と一律に決めつけるのではなく、自分の状況に合った評価基準の高校を選ぶことが大切です。志望校の選考方法は募集要項や学校説明会で案内されていることが多いので、早めに確認しておきましょう。
「年間30日」はあくまで目安
「年間30日以上欠席すると不登校になり、受験に不利になる」という話を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、この「年間30日」という数字を、必要以上に恐れる必要はありません。
そもそも年間30日という基準は、文部科学省が統計上「不登校」を定義するための区切りであって、受験資格を失う基準でも、合否を左右する足切りラインでもありません。
多くの高校では、欠席日数を「これを超えたら不合格」という一律のルールとしては扱っておらず、調査書全体の中の一つの情報として見ています。
大切なのは、欠席日数という数字そのものよりも、その背景や本人の現在の状況、入学後への意欲です。「30日を超えたから終わり」ではなく、「これからどうしたいか」を伝えられる材料を整えていくことのほうが、はるかに重要です。
「出席扱い」になる制度を活用する
欠席日数が気になる場合、ぜひ知っておきたいのが「出席扱い」の仕組みです。
文部科学省は、義務教育段階の出席扱いについて、次のように説明しています。
不登校児童生徒が学校外の施設で相談・指導を受けている場合や自宅でICT等を活用した学習活動を行っている場合、一定の要件を満たせば、学校は出席扱いや成績評価を行うことができます。
つまり、この制度をうまく活用することで、不登校期間があっても、自宅やフリースクールなどでの学習を記録上の出席として積み上げ、調査書の印象を改善することができます。
ただし、注意したい点もあります。出席扱いとするかどうかは、最終的に校長が学習の内容や状況を踏まえて判断するため、認められるかどうかは一人ひとりの実態によって変わります。
また、申請には書類の準備や学校とのやり取りが必要で、認定後も学習状況を継続的に把握・報告してもらう体制が前提となります。
制度の前例がない学校もあるため、利用を考える場合は、まず早めに学校へ相談し、出席扱いまでサポートしてくれるフリースクールやICT教材を選ぶと、手続きの負担を抑えながら進めやすくなります。
参考:不登校児童生徒の出席扱い・成績評価について|文部科学省
出席扱いの主な要件
出席扱いと認められるための要件は、相談・指導を受ける場所によって異なりますが、共通して「保護者と学校との十分な連携・協力体制」が前提になります。
学校外の施設で相談・指導を受ける場合は、教育委員会等が設置する教育支援センターなどの公的機関が基本です。
公的機関での指導の機会が得られない、あるいは公的機関に通うのが難しい場合で、本人や保護者の希望があり適切と判断される場合には、民間の施設も考慮されます。
いずれの場合も、その施設に通所または入所して相談・指導を受けることが前提です。
一方、自宅でICT等を活用して学習する場合は、要件がより細かく定められています。
具体的には、訪問等による対面指導が定期的・継続的に行われていること、本人の理解度を踏まえた計画的な学習プログラムであること、校長が対面指導や学習活動の状況を十分に把握していることなどが求められます。
さらに、自宅学習による出席扱いは、あくまで公的機関や民間施設で相談・指導を受けられない場合の手段という位置づけです。これらの要件を満たすと、欠席日数を実質的に減らせる可能性があります。
出席扱いとした日数は出席日数に計上され、欠席日数からは除かれます。指導要録の備考欄には「〇〇市教育支援センター:20日」「自宅において学習:10日」のように、日数や施設名が記載される形になります。
不登校の生徒を支援する入試制度
近年は不登校や長期欠席を経験した生徒に配慮した入試制度が各地で広がっています。こうした制度を知っておけば、自分の状況に合った受験形式を選べるようになります。
ここでは代表的な3つのタイプを紹介します。なお、制度の名称や内容は自治体・学校によって異なるため、必ず志望先の最新の募集要項で確認してください。
特別選抜
特別選抜とは、不登校や長期欠席を経験した生徒が、通常とは異なる方法で受験できるよう設けられた制度です。
文部科学省は、高等学校入学者選抜等における配慮事項として、「在籍する学校における出席の状況のみをもって不利益な取扱い(例えば、欠席日数のみをもって出願を制限するなど)をしないようにする」ことを各都道府県等に求めています。
あわせて、生徒の自己申告書や、家庭でのオンライン学習を含む学校以外の場での学習状況に関する資料を選抜で適切に勘案すること、不登校の生徒が志願しやすいように募集時の内容を工夫することも示されています。
これを受けて、各自治体では調査書の扱いを工夫したり、不登校を経験した生徒を対象にした選抜を設けたりする動きが広がっています。
例えば、東京都の公立高校では、調査書の様式そのものに出欠の欄を設けていません。同様に、京都府や福井県も出欠の記録欄を設けない対応をとっています。
また、山梨県では、調査書を用いない「長期欠席者等を対象とした特別選抜」を実施しています。自分の住む地域にどのような制度があるかを、早めに学校や教育委員会に確認しておきましょう。
参考:高等学校入学者選抜等における配慮事項等について(通知)(令和8年6月30日)|文部科学省
参考:令和7年度高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査(公立高等学校)|文部科学省
オープン入試
オープン入試は、主に私立高校で行われる、調査書(内申点)をほとんど考慮せず、当日の学力試験の結果で合否を判定する入試方式です。
この方式の大きなメリットは、調査書が参考程度の扱いにとどまり、学力を中心に評価される点にあります。
そのため、不登校の経験はあっても学力の基礎がしっかりしている生徒や、学校の成績に自信はなくても勉強を頑張って自分の力で再スタートを切りたい生徒に向いています。
ただし、調査書や出席日数をどこまで考慮するかは学校ごとに定められているため、志望校の募集要項で確認しておきましょう。
勉強する力があり、進学意欲もある生徒にとっては、まさに実力を正面から発揮できる入試と言えます。欠席日数で評価されることに不安がある場合は、有力な選択肢になります。
また、オープン入試を目指す場合は、当日の学力試験ですべてが決まるぶん、計画的な学習がそのまま結果に直結します。
たとえ授業に出られない時期があっても、教科書や問題集、オンライン教材などを使って基礎を固めておけば、十分に合格水準を目指せます。
「内申点では評価されなかったけれど、本番では実力を出し切れた」という形で逆転を狙えるのが、この入試方式の大きな魅力です。
推薦入試
推薦入試は、中学校長の推薦を受けて出願し、推薦書・調査書・面接などをもとに合否が判定される入試です。
私立高校でも推薦入試は広く行われており、学校ごとに要件は異なるものの中学校長の推薦が必要で、推薦書や調査書、面接、実施した検査の結果などで合否が決まります。
ただし、不登校の生徒が推薦入試を検討する際には注意が必要です。
推薦入試では、受験の形式によって内申点や欠席日数が影響する場合があります。
文部科学省は、出席状況のみをもって出願を制限しないよう各都道府県等へ配慮を求めていますが、これはあくまで指針であり、実際の出願基準は学校ごとに定められているのが実情です。
実際、私立高校の推薦入試では、欠席日数の上限が出願の目安や条件として示されていることがあります。
「中学校各学年での欠席日数が原則として10日以内」を推薦の目安に挙げている高校もあれば、推薦の種類によって「中学1年から3年2学期末までの欠席日数の合計が15日以内」「同じく50日以内」と、同じ学校のなかで基準が大きく変わる例もあります。
こうした基準は募集要項に明記されている場合もあれば、学校説明会や中学校を通じた入試相談で個別に案内される場合もあります。
基準は学校・年度によって異なるため、欠席が多い場合は、出願条件を満たせるかどうかを志望校の最新の募集要項で必ず確認しておきましょう。
「社会で生きていける力」を。
- 入学前不登校経験者8割。
入学後登校率89% - ぷよぷよ、モンスト開発者、
日本一になった起業家
から直接学べる - docomo、Lotte、Mixiなど
大企業と連携したプロジェクト型学習

不登校の生徒の高校受験に合う高校等の種類
全日制高校だけが進路ではありません。不登校を経験した生徒が、自分のペースで学び直せる学校は数多くあります。
ここでは代表的な選択肢を一覧で紹介します。それぞれ学び方や登校頻度、特徴が異なるので、自分に合った環境を見つける手がかりにしてください。
このように、多様な選択肢が広がっています。「通学頻度」「学び方」「サポートの手厚さ」を軸に比べてみると、自分に合う環境が見えてきます。
なお、似たように見える「通信制」と「定時制」は、登校頻度・卒業までの仕組み・学費などに違いがあります。
詳しくは定時制・通信制・全日制の違いは?定時制高校と通信制高校はどっちがいい?もあわせてご覧ください。
不登校の生徒が高校受験を成功させるためのポイント
ここまで、入試制度や進路の選択肢を見てきました。
ここでは、不登校の生徒が高校受験を成功させるために意識したい4つのポイントを紹介します。
どれも特別なことではなく、今の自分にできる範囲から始められるものばかりです。一つずつ確認していきましょう。
焦らず自分自身のしたいことを考える
受験が近づくと、「とにかくどこか受からなければ」と気持ちが焦りがちです。
しかし、不登校の経験があるからこそ、まず立ち止まって「自分はどんな環境で学びたいのか」「これからどう過ごしたいのか」を考える時間が大切になります。
毎日通う生活に戻りたいのか、自分のペースで学びたいのか。やりたい分野があるのか、まずは安心できる居場所がほしいのか。
これらは人によって答えが違います。焦って周りに合わせて進路を決めると、入学後にまた合わない環境で苦しむことになりかねません。
選択肢は一つではないので、自分の希望を軸に選ぶことが、結果的に「続けられる進学先」につながります。
不登校経験のある生徒を受け入れている高校を選ぶ
高校選択では、不登校を経験した生徒の受け入れに理解があるかどうかを重視しましょう。
同じような経験を持つ生徒が多く在学している学校なら、「自分だけが特別」という感覚を抱きにくく、安心して再スタートを切れます。
多くの通信制高校やサポート校、定時制高校は、不登校や長期欠席を経験した生徒の支援が手厚いです。全日制を志望する場合でも、オープン入試を実施していたり、長期欠席への配慮を明記していたりする学校があります。
学校説明会やオープンスクールに足を運び、在校生の雰囲気やサポート体制を実際に確かめておくと、入学後のミスマッチを防げます。
可能な範囲で学習や提出物を進める
学校に通えない時期があっても、できる範囲で学習や提出物に取り組んでおくことには大きな意味があります。
学力試験を重視する入試では当日の得点がそのまま結果につながりますし、提出物への取り組みは内申点や調査書の評価にも関わってきます。
無理に「人並み」を目指す必要はありません。1日10分でも、得意な教科だけでも構いません。先ほど紹介した「出席扱い制度」を活用すれば、自宅やフリースクールでの学習を記録として積み上げることもできます。
大切なのは完璧さではなく、「自分のペースで続けること」です。少しずつでも積み重ねた努力は、受験本番で確かな力になります。
気になったことや分野に挑戦してみる
勉強だけが受験準備ではありません。興味を持ったことや好きな分野に挑戦してみることも、進路を考えるうえで役立ちます。
たとえば、好きなテーマを深く調べてみる、資格や検定にチャレンジしてみる、創作やものづくりに取り組んでみる、といった経験です。
こうした活動は、調査書の自己PRや面接で「自分が打ち込んだこと」として伝える材料になります。
それ以上に、「これをもっと学びたい」という気持ちが、志望校選びの軸や勉強へのモチベーションにつながることも少なくありません。
学校に通えない時間を、自分の興味を広げる時間として前向きに使ってみましょう。
不登校の子どもの高校受験で親ができること
不登校の子どもにとって、保護者の存在は何よりも大きな支えです。
とはいえ、「どう接すればいいのか」「受験に向けて何をしてあげられるのか」と悩む保護者の方は少なくありません。
ここでは、子どもの高校受験を支えるために保護者ができる3つのことを紹介します。
不登校であることを責めない
まず大切なのは、不登校であること自体を責めないことです。学校に行けないことに、最も苦しんでいるのは子ども本人です。
「なぜ行けないの」「このままで大丈夫なの」といった言葉は、たとえ心配からであっても、子どもをさらに追い詰めてしまうことがあります。
近年、文部科学省の通知や研究報告では、「不登校自体は問題行動ではない」という考え方が示されています。
学校に戻ることだけをゴールにするのではなく、子どもが安心して過ごせる状態を取り戻すことが、結果的に進学への意欲にもつながります。
受験を意識すると焦りが出やすい時期だからこそ、まずは子どもの今の気持ちを否定せず、受け止める姿勢を大切にしましょう。子どもが「自分は責められていない」と感じられることが、前を向く力になります。
参考:不登校の要因分析に関する調査研究 報告書|公益社団法人 子どもの発達科学研究所
学校の先生やスクールカウンセラーと連携する
受験準備を進めるうえで、学校の先生やスクールカウンセラーとの連携は欠かせません。とくに調査書は担任の先生が作成するため、子どもの状況や努力を正しく伝えておくことが重要です。
調査書には欠席の理由を記入できる欄があり、たとえば「後半は登校できるようになってきている」「明確な事情があって欠席が多くなった」といった前向きな情報を記載してもらえる場合があります。
ただし、記載するかどうかは先生の判断によるため、早めに相談しておくことが大切です。
また、出席扱い制度の活用や、不登校生徒に配慮した入試制度・特別選抜の有無についても、先生は具体的な情報を持っています。
スクールカウンセラーは、子どもの心理面のケアだけでなく、保護者の相談相手にもなってくれます。一人で抱え込まず、学校の専門スタッフと一緒に進めていきましょう。
不登校に関する専門機関に相談する
学校とのやり取りだけで不安が解消しない場合は、外部の専門機関に相談するのも有効な選択肢です。各自治体には、不登校の子どもや保護者を支援する窓口が設けられています。
たとえば、教育委員会が設置する教育支援センター(適応指導教室)は、学習支援や相談に対応しており、出席扱い制度の対象になることもあります。
このほか、フリースクールや不登校支援を専門とする民間団体、通信制高校・サポート校が実施する進学相談会なども、進路選びの心強い味方になります。
専門機関は、同じような状況の家庭を数多く見てきた経験から、具体的で現実的なアドバイスをくれます。
「相談すること」は決して特別なことではありません。早い段階で頼れる場所を見つけておくことが、保護者自身の負担を軽くし、子どもを落ち着いて支える余裕にもつながります。
「社会で生きていける力」を。
- 入学前不登校経験者8割。
入学後登校率89% - ぷよぷよ、モンスト開発者、
日本一になった起業家
から直接学べる - docomo、Lotte、Mixiなど
大企業と連携したプロジェクト型学習

不登校でも高校受験に合格した体験談
「本当に自分にもできるのだろうか」という不安は、実際に乗り越えた人の姿を知ることで、少しずつ和らいでいきます。
ここでは、実際に不登校から高校受験に臨んだ人たちの声を紹介します。
受験を終えた生徒や保護者が、その日の気持ちをSNSに書き残しています。ここでは公開されている投稿のなかから、ここまで紹介してきたポイントと重なるものを取り上げます。
一つ目は、不登校の生徒を対象にした特別な選抜で第一志望の県立高校に合格した例です。当日の得点と面接、自己申告書で選考が行われたことが書かれています。
出典:X(旧Twitter)
学力試験の点数だけで判定するのではなく、本人の意欲や状況を見る選抜が実際に使われていることがわかります。自分が力を発揮できる入試方式を選ぶ意味が、ここに表れています。
二つ目は、中学3年から通えなくなったものの、塾と絵画教室で学習と関心を続けて志望校に合格した例です。
出典:X(旧Twitter)
通えない期間があっても、行ける場所で積み重ねたことは受験の力になります。「できる範囲で進める」というのは、こういうことです。
三つ目は、合格したあとの話です。全日制高校に合格して入学したものの再び通えなくなり、通信制高校へ移って高校1年分の単位を修得したという保護者の投稿です。
出典:X(旧Twitter)
合格はゴールではなく、そこから始まる高校生活を続けられるかどうかが次の分かれ目になります。進学先が合わなかったとしても、そこで終わりではありません。学び方を選び直しながら前に進んでいる人がいます。
自分に合う環境で変わっていった学生たち
進学した先の環境が合うかどうかは、その後の高校生活を大きく左右します。
ここでは、通信制高校サポート校であるHR高等学院の在校生・卒業生の様子を紹介します。高校受験の合格体験ではありませんが、自分に合う場所が見つかったときに何が起きるのかを知る手がかりになります。
HR高等学院にも、中学時代に不登校を経験した学生が数多く在学しています。在校生の8割ほどが不登校の経験者ですが、その半数ほどは週5日の登校を選んでいます。
Googleマップの口コミには、在学生の保護者から次のような声が寄せられています。
「授業も子どもの興味を引き出してくれるものが多く、また、先生方もとても親身に細やかに関わってくださいます。中学は不登校でほぼ通えていませんでしたが、子ども自身が週5で通いたいと希望しました。とはいえ、なかなか登校できてはいませんが、先生方が気にかけて下さりDM等を通して繋がって下さり、学校や友達とつなげて頂いています」
毎日通えるようになった学生もいれば、通えたり通えなかったりを続けている学生もいます。それでもつながりが切れないことが、次の一歩につながっていきます。
高校を探していた当時を振り返る在校生の声もあります。
「入学したきっかけは、中3の時に不登校で新しい高校を探していた時に、面白そうな学校を見つけたので入ってみることにしました。(中略)入学して変わったことは、自分から積極的に行動するようになりました」
学校に行けなかった理由が本人のやる気のなさではなく、環境との相性にあったことがうかがえます。自分に合った場所、安心して挑戦できる場所が見つかれば、前を向いていく生徒は少なくありません。
変化の形も一つではありません。入学前は家の外でほとんど話せなかった学生が、企業と連携したプロジェクト型学習のなかで、AIを使ったアプリ開発に挑戦するまでになった例があります。
在学中に「推し活」のコミュニティアプリの事業づくりに取り組み、卒業後も大学で学びながら事業の検証を続けている卒業生もいます。
これらが示しているのは、その子に合った学びの場と出会うことの大切さです。HR高等学院は、一人ひとりの個性や状況に合わせて伴走することをポリシーに掲げており、不登校の経験は学びの妨げにはならないと考えています。
通信制高校サポート校「HR高等学院」をご紹介
ここまで、不登校でも高校受験は十分に可能であること、そして自分に合った進路や入試制度を選ぶことの大切さをお伝えしてきました。
全日制を目指すのも、通信制やサポート校を選ぶのも、どちらも前に進む選び方です。「自分のペースで学びたいけれど、一人では不安」と感じるなら、サポート校という選択肢があります。
サポート校は、入学前の支援から、提携する通信制高校での卒業資格取得を目指す学習、そして日々の高校生活までをトータルで支えてくれる存在です。
「自分のペースで学びたいけれど、一人では不安」という不登校経験者にとって、卒業まで伴走してくれる頼れるパートナーになります。
通信制高校の学びをより充実させたい方には、本学院のHR高等学院をぜひご参考ください。HR高等学院では、ビジネス&アントレプレナーシップ・テクノロジー・デザインなど社会で活きるスキルを学びながら、企業のプロジェクト参加や起業体験、商品開発といった実践的な活動に挑戦できます。
また、「失敗は挑戦の証」という考え方を大切にし、安心してトライ&エラーできる環境が整っています。中学時代に不登校だった方や、自信を取り戻したい方にも適しています。
一人ひとりのペースや状態に寄り添いながら、ときに背中を押してくれる。そんな存在が身近にいることは、自由度の高い通信制高校・サポート校だからこそ、大きな支えになります。
不登校で高校受験に不安を抱えていても、自分に合った環境を選べば、再び前を向いて学び直すことができます。HR高等学院は、欠席日数や過去の経験にとらわれず、これからのお子さんの「やってみたい」を全力で応援する学び舎です。
まずは説明会や個別相談会で、学院や授業の詳細、通信制高校全体の仕組み、お子さんの将来に関する不安などをご相談ください。一人ひとりに寄り添い、最適な学びの形をご提案します。
最後に
不登校で欠席日数が多いと、「もう高校受験は難しいのではないか」と感じてしまうかもしれません。
しかし、この記事で見てきたとおり、不登校であっても高校受験は十分に可能です。
合否に影響する調査書・内申点・欠席日数には、それぞれ対策や選び方の余地があります。最も悩みやすい欠席日数も、公立と私立で評価基準が異なり、「年間30日」はあくまで目安にすぎません。
また、出席扱い制度を活用すれば、自宅やフリースクールでの学習を記録として積み上げることもできます。さらに、オープン入試や特別選抜といった不登校に配慮した入試制度、通信制・定時制・サポート校などの多様な進路も広がっています。
大切なのは、焦らず自分に合った形で準備を進めることです。勉強する力も、進学したいという気持ちもあるなら、その強みを活かせる土俵は必ず見つかります。
そして、その道のりは一人で歩む必要はありません。保護者や学校の先生、支援機関、そしてHR高等学院のようなサポート校を頼りながら、自分らしい新しいスタートを切っていきましょう。


