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2026.06.19

「AIは高校生にどう使われるべきか?」ある企業と走った2か月、その成果。

この記事の著者
恒弘 大輔
恒弘 大輔
HR高等学院事業部 事業本部長
「進路に悩む子どもへの正しい接し方 丸わかりBOOK」をLINEで無料ダウンロード
目次
  1. undefined今回のテーマは・・・!
  2. undefinedAIから学生が「主導権を奪う瞬間」
  3. undefinedAIは「WILLを具現化する有力なバディ」として使えるか
  4. undefined最終発表に持ち込まれた輝くアイデアたち

どうも、HR高等学院運営責任者のつね(恒弘大輔)です。

現在、HR高は2期目、2か月がたちました。


HR高等学院では、目玉授業の1つに、「企業連携PBL」というのがあります。
PBL(=Project Based Learning)とは、日本の学校ではよく「プロジェクト型学習」と表現されるのですが、
企業から出されたミッション(お題)に、高校生が2か月かけて本気でぶつかりに行く、そんな内容になっています。

通学のメンバーも、オンラインのメンバーも、一緒になってPBLに取り組みます

今回のテーマは・・・!

今回、スタートアップ支援・新規事業創出を軸に活動する、大手コンサルティングファームさんと共同で、PBLを実施しました。


そんな企業さんから出されたお題は、

「生成AIの力を使って、高校生ならではの自由研究をすること」

自由研究ーそれは小学生なら誰しもがチャレンジした、あの夏休み最終日まで格闘する自由テーマの取り組みのことです。
私が小学校のころは、読書感想文を書いたり、アイデア貯金箱をつくったり、絵を書いたりしていました。

それを、高校生が本気で技術の力を借りてやったら、いったいどうなるの!?
というのが今回のテーマです。


そしてみんなにはいつも通り、初回のキックオフにて、

「みんな!好きなもの作っていいよ!ほんまにほしいと思うもの自由に作ってね!」
と、答えのない問いをポーンと投げます。

「自由過ぎる!何作ったらええんや!」
そんな悲鳴が方々から聞こえてきました。

みんなのAI理解度の確認からスタート

実は今回のPBL、生成AIには、この「迷子状態」からアウトプットを作り切るまでを伴走してもらう、
そんな役割も付与されていました。


「まずは自分のことをAIに知ってもらって」

「自分を理解してくれたAIと、対話の中で取り組むテーマを決めていって」

「どうやったらそのアイデアをAIのちからで具現化できそうか、設計を一緒に組んで」

「最終的にバイブコーディングをして、アプリ化まで一緒に進める」

※バイブコーディングとは、プログラミング言語に詳しくない人でもAIに代わりにプログラミング作業をしてもらう、そんな開発の進め方のことです。


こうした、アイデア出し→社会実装までを一気通貫してやっていく、そんなプログラムでした。

AIから学生が「主導権を奪う瞬間」

PBLは、最後の2週間くらいで大きく彼らのアウトプットが進捗します。
そのときのアイデアの磨き込みは、毎回目を見張るものがあり、「どうやってそんなこと思いついたの?」
と思わず聞いてしまう、そんなアイデアの覚醒が起きるんですね。
このメカニズムは、みんなの様子をたくさん見て、いつか解明したいなと思っているのですが…。

今回、生成AIのプロジェクトにおいて、明確に彼らの制作物が輝き始めたのは、

「みんながAIから開発の主導権を奪った瞬間」

にあったなあと私は感じています。


ある日。

とある学生から、
「つねさん、超おもろいゲームができたんで見てください!」
と、とある学生に言われました。

見てみると、そこには近未来感ある、タイピングゲームの開始画面が。

「寿司打を倒すゲームを作ってしまいました!」

彼はそう言っていました。


(寿司打はこんなゲーム)
https://sushida.net/


ご存知の方も多いと思いますが、寿司打はタイピング上達(ブラインドタッチ)を目指す人が誰でも通る、超・老舗ゲーム。
公開はなんと2007年頃。20年弱経つ今でも、「タイピングゲームと言ったら寿司打」というほどの人気があるゲームです。


寿司打を倒すゲームを開発した彼の主張は、こうです。


「寿司打ってたしかに楽しいんですけど、ブラインドタッチできるようになりたい人にとってはベストな解決策じゃないんですよね。それはなぜかと言うと、”下のキーボード見ながら打てちゃうから”。もっと効率的に、楽しく、ブラインドタッチができるようになったらいいと思いませんか?そこで作ったのが、”ミナイノ打”です。」

なるほど。ゲーム開発者の口ぶり。

「”ミナイノ打”は、ゲーム開始時に目線を登録することができるようになっていて、PC内蔵カメラで人の目の動きを追うことで、”下を向けない”ようなゲーム体験が可能です。下を向いたタイミングを記憶して、苦手な綴りやブラインドタッチがうまく出来ないところを中心に鍛えることもできるようになっています。」

なるほど?


実際にプレイしてみました。
うおー、めっちゃ面白い…!!

目の動きを、PCが追いかけてくれる。ターミネーター感。

手元を見るとめっちゃ圧かけてくる

彼は続けます。

「もっとこんな機能あったらいいと思うんですよね〜」
「ここの感じがちょっと違うんだよなあ〜」


あ、AIから主導権奪ったんだな、とその時思いました。

AIは「WILLを具現化する有力なバディ」として使えるか

開発後半になると、「何したらいいんだろう」とモヤモヤしていたみんなの様子は変わり、

「どうやったら自分の頭に思い描く理想のものを、この世に生み出せるか」

に考えが研ぎ澄まされていきました。

みんなアイデアの方向は様々で、上記のようなゲーム開発をする人もいれば、自分の生活を豊かにしたり、学校生活に寄与するものを作ろうとする人も。

ただ、全員が共通していたのは、

「自分の意志の”実現の仕方”を、AIに尋ねて進める」

をしていたことです。


近年、
AIはどう教育に入れていくべきか。
答えを聞いて、考えることをしない子どもたちが増えてしまうのではないか。

そんなやり取りがよく話題にあがりますが、思い切って導入してみると、

理想のAIと子どもたちのパートナーシップの在り方は、彼ら自身が見出していくのだな、

そう思いました。

最終発表に持ち込まれた輝くアイデアたち

迎えた最終発表。こんなアイデアが出揃いました。

・全員の納得感の高い合意形成を支援するアプリ
・口コミに踊らされず、肌質と科学のアプローチから自分にあったコスメを選べるアプリ
・新しい「努力継続の仕組み」をつくったアプリ
・会話理解の自分のクセにあわせて、会話理解を最適化してくれるアプリ
・電車内で、20秒でオリジナルの小説が作れるアプリ
・世の中の様々な「カオス」を楽しめるアプリ
・自分の価値観を可視化できるアプリ
・自分で作ったアプリを簡単に他人と共有し起動できるようにするアプリ

連携企業特別賞をゲットした、コスメアプリ

全部カテゴリも、内容も、興味の方向も、利便さも、面白さもてんでバラバラ。
ただ、どれも思わず「めっちゃいい…」「ほんまにほしい…」と思ってしまうようなものばかりで、
中には今すぐAppStoreで出したらええやん、というようなものもありました。

当日は展示会みたいに、プレゼンブース、展示ブースが設置されました。
自然と集まって開発したAIに耳を澄ますHR生たち。すてき。

Claudeで作った人もいれば、Geminiで作った人も、新しいAIを使って開発した人も。
「自ら学び、知識を得て、活用して、アウトプットをつくる」
それをまさに彼らは実践しているんだなあと、じんわり感動しました。


ではまた!

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この記事の著者
恒弘 大輔
恒弘 大輔
HR高等学院事業部 事業本部長
早稲田大学教育学部卒。2018年株式会社トライグループに入社。累計1,000名を超える家庭の教育コンサルティングと課題解決を行う。家庭教師事業・個別教室事業を中心に事業戦略、マーケティング、拠点拡大、採用育成など幅広く従事。全国100拠点の新規事業立ち上げ責任者経験。 日本の受験/知識偏重の教育に課題を感じ、世界の教育を直接学ぶため、5大陸53カ国を回り各地の学校、教育機関を巡る。HR高等学院の立ち上げ後、現在は事業責任者として、子どもたちの成長を様々な角度からサポートしている。早稲田大学招聘講師。
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