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通信制高校の仕組み
2025.08.08

通信制高校の卒業は難しい?卒業要件や卒業率・中退率、学習のポイントまで解説

目次
  1. 通信制高校の卒業は難しい?
  2. 通信制高校の卒業率
  3. 通信制高校の中退率
  4. 通信制高校の卒業要件
  5. 単位を落としても通信制高校は卒業できる?
  6. 通信制高校を留年せず卒業するための学習のポイント
  7. 通信制高校サポート校「HR高等学院」をご紹介
  8. 最後に

「通信制高校に入学したけど、卒業できるかが不安」
「自宅学習が多いけど、卒業できる?」

このような悩みや不安をお持ちの学生の方もいるでしょう。通信制高校は、学校教育法に基づいた、主に3つの要件を満たせば、卒業できます。全日制高校とは異なり、留学という概念がないため、自分のペースで学習計画を立てて卒業ができます。

本記事では、通信制高校の卒業が難しい理由や卒業するための要件などについて解説します

通信制高校の卒業は難しい?

通信制高校の卒業は、個人の自己管理能力が大きく影響するため、人によって卒業する難易度が異なるといえます。厳しい要件はありませんが、卒業するために、自宅での計画的な学習や課題提出、スクーリングへの参加が必要です。

特に決められた授業がないため、学習計画を立てることや時間管理を自ら行うことが必要となります。これらが苦手な学生は、学習の遅れやレポート提出の滞りにつながり、結果的に卒業が難しくなることがあります。

しかし、学習の遅れを取り戻すための制度がある学校もあり、補習授業や再提出制度を活用すれば、レポートが遅れた場合も巻き返すことが可能です。こうした制度を上手く活用することで、卒業の難易度を下げることもできます。

学生のライフスタイルに合わせた柔軟な指導や相談体制が整っている学校であれば、卒業への道のりがスムーズになるでしょう。

通信制高校の卒業率

文部科学省の「高等学校通信教育の現状について」に記載されている、平成30年度間の通信制課程における生徒の入退出状況を元に、在籍卒業率を算出しました。公立通信制の卒業率が13.9%、私立通信制の卒業率が37.4%となり、私立通信制の卒業率の方が高いことがわかります。

区分年度初め在籍生徒数 (5月1日時点)年度間卒業者数在籍卒業率
公立57,285人7,982人13.9%
私立129,217人48,301人37.4%
合計186,502人56,283人30.2%

出典:文部科学省|高等学校通信教育の現状について

通信制高校は、3年間で入学した生徒が基本的には、全員卒業できる全日制高校の構造とは異なります。特に、私立の通信制高校では、生徒一人ひとりの学習進度や入学時期が多様であるため、年度ごとの卒業者数が入学者数を上回ることがあります。

また、通信制高校の卒業率には地域差や、それぞれの学校の方針の違いも影響している場合があります。たとえば、都市部の私立校では支援体制が充実していることが多く、個別対応が可能なため卒業率が高くなることもあるでしょう。

上記のデータは、通信制高校が多様な学習ニーズに応え、一度学業を離れたり、別の高校からの転入生を受け入れたりすることで、多くの生徒に卒業の機会を提供していることを示しています。

ただし、正確な卒業率を把握するには、特定の年度に入学した生徒を追跡調査し、何年後に卒業したかを調べるデータが必要になります。今回のデータは、あくまである年度の入学と卒業の実績として理解してください。

通信制高校の中退率

同資料によると、通信制高校の中退率は、全体としては5%〜7.5%程度で推移し、横ばいの傾向があります。通信制高校の年度間退学者数通信制高校の年度間退学者数
出典:文部科学省|高等学校通信教育の現状について

平成16年は、私立の退学率が高めでしたが、その後は減少傾向に転じ、5%前後で安定しています。一方で公立は横ばいから上昇傾向にあり、平成26年度以降は私立よりも高くなる年度が目立ちます。

文部科学省の「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」によると、全日制高校の平成16年から平成30年までの中退率は、平均約1.5%とされているため、通信制高校の方がやや高いことがわかります。

全日制高校の中退者より、通信制高校の中退者の方がやや高くなっている理由として、通信制高校が多様な背景を持つ生徒を受け入れていることが考えられます。また、通信制高校の自己管理能力がより求められる学習スタイルなどが影響していると考えられます。

通信制高校の卒業要件

通信制高校を卒業するには、学校教育法で定められている以下3つの要項を満たさなければいけません。

  • 3年以上の在籍期間
  • 74単位以上の取得
  • 特別活動での単位取得

それぞれについて、詳しく解説します。

3年以上の在籍期間

通信制高校を卒業要件として、3年以上の在籍期間が必須となります。学校教育法で定められている期間であり、3年以内に単位を修得しても、3年以上の在籍期間を満たさなければ卒業できません。

編入や転入した場合は、前に在籍していた学校での在籍期間も合算できるため、スムーズに卒業を目指すこともできます。また、在籍期間中に進級や卒業に必要な単位が揃っていなくても、時間をかけて学び直すことができるのも通信制高校の特徴です。

通信制高校では、基本的に留年しないため、各自のペースで学びながら、3年の在籍を確保しましょう。

74単位以上の取得

卒業には、国語や数学などの必須の履修科目を含めた74単位以上の修得が必要です。通信制高校では、以下の3ステップを通じて、単位を修得します。

  • レポート
  • スクーリング
  • テスト

レポートは自学自習で取り組む課題で、添削後に合格判定されます。スクーリングでは学校に登校して直接指導を受け、学習の理解を深めます。そして、これらをすべてこなした上で、学期ごとのテストに合格することで、単位が認定されます。

前に在籍していた学校で取得した単位も原則として引き継がれるため、無駄にはなりません。

特別活動での単位取得

卒業には、授業とは別に特別活動として、30単位時間以上の参加が必要です。1単位50分の特別活動には、ホームルームや入学式、卒業式などの行事や文化祭や体育祭などのイベントなどがあります。

そのほかにも、クラブ活動やボランティア、清掃活動なども含まれます。中にはオンラインで参加可能な特別活動を用意している学校もあり、通学が難しい生徒でも卒業要件を満たしやすくなっています。

これにより、通学が困難な事情を抱えた生徒の卒業がスムーズになります。特別活動は、活動を通じて、協調性や社会性を養うことが目的とされています。通信制高校では、スクーリングに合わせて実施されることが多く、年に数回の登校日を活用して、必要時間を確保します。

普段は、個別学習が中心となる通信制高校だからこそ、こうした集団活動を通じた学びも、卒業要件として重視されています。

単位を落としても通信制高校は卒業できる?

単位制を採用している通信制高校では、単位を落としても卒業できます。先述したとおり、通信制高校の多くが、単位制を採用しており、基本的に留年することはありません。

たとえ、一部の単位を修得できなかった場合でも、過去に取得した単位は有効とされ、次年度以降に不足分を補うことで卒業できます。

一方で、学年制の通信制高校を選んだ場合は、単位を1つでも落とすと留年となるケースもあるため、入学前にどちらの制度を採用しているのか確認しておきましょう。

通信制高校を留年せず卒業するための学習のポイント

先述したとおり、通信制高校には留年という概念はありません。ただし、3年以上の在籍期間があれば卒業できるため、最短で卒業したい人もいるでしょう。

ここでは、通信制高校を留年せずに卒業するための学習のポイントについて、解説します。

単位取得のために計画的に学習する

通信制高校では、自分のペースで学べる自由度の高い学習スタイルが特徴ですが、卒業するには74単位以上の修得が必要です。学年制ではないため、1年で何単位取るかは自分次第です。

年度ごとに単位取得の計画を立てて、レポート提出やスクーリング、単位認定試験の日程を把握した上で無理のないスケジュールを組むことが大切です。特に苦手な科目や学習に時間のかかる教科は、早めに取り組むと良いでしょう

自己管理が苦手な人は、計画の立て方を先生やサポート校に相談するのもおすすめです。計画的な学習が、着実な単位取得とスムーズな卒業につながります。

生活リズムを整える

通信制高校は登校日数が少ないため、自宅学習が中心となります。自由さゆえに、生活リズムが乱れてしまうと学習習慣も崩れがちです。とくに、朝起きる時間が遅くなると、学習時間が減り、レポートの提出が遅れ、スクーリングに参加できなくなってしまう可能性があります。

毎日決まった時間に起きて、学習時間を確保するなど、規則正しい生活を意識することが大切です。継続的な学習を支えるのは、日々の小さな習慣の積み重ねです。勉強のための時間だけでなく、睡眠や食事のリズムを整えることを意識しましょう。

サポートが充実している通信制高校を選ぶ

通信制高校を選ぶ際は、学習やメンタルのサポート体制が整っている学校を選ぶことが重要です。通信制高校の中で、心理カウンセラーが常駐している学校や先生と定期的に面談が実施される学校もあります。\

通信制高校だけでは、卒業が不安な人は、サポート校であるHR高等学院がおすすめです。HR高等学院では、2週間に1度のキャリア探究コーチによる1対1での対話セッションが実施され、生徒それぞれが抱える今の気持ちに全力で寄り添います。単位の取得や計画的な学習について、相談をすることももちろんできます。

自分に合った通信制高校または、サポート校を選ぶことが、卒業への確かな一歩になります。まずは自分にとってどのようなサポートが必要か洗い出してみることから始めてみてください。

通信制高校サポート校「HR高等学院」をご紹介

ひと足先に、社会で学ぶ学校 - 大企業とのプロジェクトで実践的に学ぶ。-HR高等学院 通信制高校を卒業したいと思っている学生の中で「自分で計画的に学習できるか不安」「1人だと学習を続けられるか心配」と不安を抱えている方もいるでしょう。HR高等学院は、単に勉強を教える場所ではありません。

HR高等学院では、大人が先生としてではなく、あなたの伴走者として寄り添い続けます。週5日登校から完全オンラインまで、自分のペースに合った学び方を選べる柔軟な環境が整っています。

さらに、2週間に1回の1on1面談や担任制など、計画的な学習を続けるためのサポートも万全です。仲間やコーチと共に学び合える仕組みもあるので、一人で抱え込むことはありません。

また、HR高等学院の魅力は、学びと社会がつながっていることです。docomo、LOTTE、CHINTAI、mixiなど名だたる企業と連携しており、実社会と関わる機会が豊富にあります。]プロジェクト型の授業や企業訪問など、実践的な経験を通じて、学びを深めることが可能です。

もし、少しでも「変わりたい」「卒業したい」という気持ちがあるなら、まずは資料を取り寄せてみてください。新しい一歩は、ここから始まります。 HR高等学院は「日本でいちばん自由で面白い学校」を目指しています!

最後に

通信制高校の卒業が難しいかどうかは、人によって異なります。通信制高校には、留年といった概念がないため、自分のペースで学習したい人に適しています。ただ、通信制高校を卒業するには、自宅での学習や単位取得の計画を立てて、レポートやスクーリングなど、必要な要件を満たさなければいけません。

そのため、学習やメンタルのサポートが厚い通信制高校またはサポート校を選ぶことが大切です。心理カウンセラーが常駐している学校や定期的に先生と対話セッションが実施される学校など、自分に合った学校を選びましょう。

この記事の著者
恒弘 大輔
恒弘 大輔
HR高等学院 運営責任者
早稲田大学教育学部卒。2018年に株式会社トライグループに入社。家庭教師事業・個別教室事業を中心に新規事業開発責任者、事業戦略、マーケティング、拠点拡大、採用育成など幅広く従事。累計1,000名を超える家庭の教育コンサルティングと課題解決を行う。もっと世界の様々な教育を学びたいという思いから、2023年同社を退職し教育をテーマに世界一周を行い、5大陸53カ国を旅する。各地の教育機関や学校を訪れたり、開戦直前のイスラエル/パレスチナ、アフリカの貧困など様々な国のリアルを目の当たりにする中で、「これからの世代の子どもたちに本当に必要な学びは何か」を先進国・途上国の子どもたちから学ぶ。非認知能力やキャリアへの探究心を育てる未来の教育の姿に共感し、2024年株式会社RePlayceに参画。2025年に開校したHR高等学校の立ち上げを担当。
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