通信制高校に進学することになった、もしくは通信制高校に進学しようか悩んでいるあなた、こんなことに悩んでいませんか?
「通信制高校に行ったら人生終わり」
「通信制高校だと就職できない」
「通信制行くことになったけど、どんな事したらいんだろう...?」
本記事では、そんな悩みを抱えているあなたに向けて、実際に通信制高校に通っていた、現役大学生の筆者から今やっておくべきこと、本当に通信制に行くと人生終わりなの?ということをわかりやすく解説していきます。
この記事を読み終えるころには通信制高校へのイメージが180度変わるはずです。
通信制高校に行くと人生終わるって本当?
通信制高校に通うことになっても人生は終わりません。むしろ通信制高校という選択肢は年々増加していて、今後通信制高校に進学することは「普通」の選択肢になっていくでしょう。
ではなぜ、通信制高校に行くと人生が終わると言われているのでしょうか。そんな通信制高校について、また通信制高校に通った人の"末路"についてわかりやすく解説していきます!
参考までに、弊校HR高等学院CEOの山本将裕と共同設立者の成田修造氏による「通信制高校に行くと人生終わりなのか」をテーマとしたYoutubeを紹介します。インターネットが世に出たタイミングを例にイメージのアップデートが必要であることを話しており、興味深いです!こちらもぜひ視聴してみてください!
通信制高校に行くと人生終了・将来が不利と言われている理由
通信制高校に行くと人生が終わると言われている理由は大きく4つあります。
- 全日制高校に通うことが普通の選択肢とされているから
- 大学進学に不利と言われているから
- 世間での悪いイメージが根強く残っているから
- いわゆる”普通”ではないから
全日制高校に通うことが「普通の選択肢」とされているから
全日制高校へ進学することが”普通の選択肢”とされているのは、みなさんもなんとなく学校生活を送っていると感じることでしょう。
しかし実際は全日制高校へ進学する人は年々減少しています。一方で通信制高校に進学する人は年々増加傾向にあります。
出典:学校基本調査 令和6年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校 学校調査・学校通信教育調査(高等学校) 学校通信教育調査票 | ファイル | 統計データを探す
大学進学に不利と言われているから
「通信制高校に通っていた」というだけで、大学受験に不利になるということは一切ありません。
ただ学校の方針によっては、大学進学に不向きな通信制高校もあります。事前に下調べをし、進学しようとしている通信制高校が大学進学に向いているのかを確認しましょう。
世間での悪いイメージが根強く残っているから
かつては通信制高校とは、なんらかの理由で全日制高校にかようことができなかった人が通うところというイメージがありました。その時代を知っている世代の人にとっては、通信制高校へのイメージがよくないことが多いです。しかし時代は大きく変わり、自分の得意なことを伸ばすためや、自分の時間を有効活用したいといった、前向きな理由で通信制高校への進学をしている人が多くいます。
参考:【アンケート調査】通信制高校のイメージは? 年代別に調査(2022年版)
実際に学び方、自分の時間の使い方を自由にカスタムすることができる通信制高校の需要は年々増加し、通信制高校を選ぶ高校生の割合は2015年頃の約5%から上昇し、2023年には約8.3%、2024年には約10%に達しています。
参考:
【アンケート調査】通信制高校のイメージは? 年代別に調査(2022年版)
高校の通信制課程 その現状と卒業生の進路変化 高校生の約10人に1人※が通信制課程の生徒に
いわゆる”普通”ではないから
通信制高校は学校の風潮が大きく全日制高校と異なります。多くの高校は平日の午前8:00ごろには学校へ登校し、午後4時ごろまで授業があるというのがセオリーです。一方で通信制高校は活動時間が午前10:00〜午後2:00の学校や、オンラインで週に1度しか学校に登校しなくてもよいという学校など時間割が各学校によって異なります。そういった特殊な時間割編成なところなどが、多くの人が思う”普通”とは異なるため、世の中のイメージとして、悪い印象をもつ人がいることが考えられます。
また全体の割合としても、2024年の時点で通信制高校の進学率は約10分の1と比較的少ないことも普通ではないと思われてしまう原因だと考えられます。ただ10分の1ということは10人に1人は通信制高校を選んでいるということです。多数派ではないものの、世間一般に十分に浸透していると考えてよい割合ではないでしょうか。
またこの割合も年々増えているので、通信制高校が全日制高校と変わらない選択肢になる日も近いと考えています。
【実話】全日制高校を退学し通信制高校に転校した大学生の体験談
この記事を書いている筆者も通信制高校の出身です。通信制高校を卒業し、今では大学生をしながら、HR高等学院を運営する教育系のスタートアップ企業である株式会社RePlayceでインターン生のリーダーを務めています。そんな筆者がこの記事を読んでくれた「あなた」にむけて通信制高校のリアルをお届けしたいと思います。
なぜ通信制高校を選んだのか
私が通信制高校に進学することになったきっかけは、「退学」でした。私はもともと全日制の私立高校に通っていましたが、その全日制高校を高校2年生の夏に退学することになってしまい、通信制高校へ進学することになりました。
私が転校を決めたのはスクーリング制の通信制高校で、平日は週5日、学校指定の制服を着て登校していました。
通信制高校に進学することになった際の心情
当時は通信制高校へのイメージがかなり悪く、私自身も「通信制高校=人生終わり」だと本気で思い込んでいたのを覚えています。当時の心境としては「きっと大学進学も出来ないだろうし、自分の夢も叶わないまま人生が終わるんだろうな」と本気で思い込んでいました。
ただ心のどこかでは、「たかが退学で人生終わりにしてたまるか」とも思っていました。きっとこの気持ちが後に紹介する課外活動に取り組む原動力になっていたのではないかと感じています。
また学校の先生方は通信制高校に来る子たちの対応になれたプロの先生方ばかりで、生徒たちが何か問題行動を起こしてしまったとしても、ただ説教をするのではなく、対話を通して「どうやって改善していこうか」という話をしてくれました。世の中にはただ怒って終わりの先生が多い中、面と向かって、生徒としてでなく、1人の人として面倒を見てくれる親身な先生が多く、当時大人が嫌いだった私としては、すごく救われた気持ちになったのを覚えています。
通信制高校にいって最初はどんな行動をした?
通信制高校に通うことになって最初にした行動は周りの子と仲良くすることです。まずは自分のいる環境に慣れようと思い、クラスの子にたくさん話しかけました。みんなとてもフレンドリーでいきなり転校してきた私を快く受け入れてくれたのを覚えています。
学校外では課外活動に積極的に取り組んでいました。特に力を入れていたのは、はたらく部での活動です。(※HR高等学院を運営する株式会社RePlayceが提供するオンラインキャリア教育サービス・放課後フリースクール)
はたらく部では大人(社会人コーチの方)とたくさん話すことをしていて、色んな大人の人に働き方、生き方を教えてもらいました。
※「大人」という表現については、学校の先生ではなく、社会の第一線で活躍している社会人コーチや運営メンバーの人をはたらく部では「大人」と呼んでいます。
通信制高校の1番の強みは「自由な時間がたくさんあること」だと感じています。その強みを活かすことが出来れば、自分の好きなことに多くの時間を投下することができるでしょう。またその好きを突き詰めることで、受験やその後の人生でとても強い自分だけの武器を手に入れることができます。
進路を意識し始めたころはいつから?
私が進路を本格的に意識し始めたのは高校3年の夏前ごろです。はたらく部で多くの大人と話し、まずは自分のキャリア開拓のため、そしてかつてからの夢であった教員になるために大学進学を決意しました。
もともと多くの課外活動に取り組んでいたこともあり、自分の強みを最大限発揮できると思い、総合型選抜での受験を選びました。
受験をする際に、退学経験、通信制高校出身であることがマイナスになるのではないかと思っていましたが、受験をする中で、退学したこと、通信制高校に通っていることが不利に働いたことは一切なかったです。
むしろ通信制高校の強みの一つである、「自由な時間がたくさんある」ことを活かして行ってきた課外活動のおかげで、当時の自分の偏差値では到底受かることができないような大学に合格することが出来ました。
また当時の活動がきっかけで大学生になっても、インターンシップなど多くの活動をすることができ、充実した大学生活を送ることが出来ています。
どうやって対策した?
受験対策は、はたらく部、塾、学校の先生、友人、教育系のイベント等で出会った大人の人など、多くの人に協力してもらいながら対策をしました。志望理由書や、活動報告書の作成は塾や学校の先生に指導をお願いをし、何よりも重要な面接の対策は、はたらく部のコーチ、友人、教育系のイベント等で出会った社会人の人にサポ―トをしてもらいました。具体的には、面接の受け答え方、基本的なマナーやルールなどは、はたらく部のコーチに教えてもらい、友人とは面接官役、受験生役に分かれて交代しながら何度も練習をしました。またイベント等で知り合った社会人の方に声をかけ、オンラインで時間を貰い、社会人目線での面接の練習をしてもらったのを覚えています。
卒業後の活動
高校を卒業した後は大学1年生の4月から大学3年生の現在にいたるまで、多くのインターンシップ活動に取り組んでいます。現在では高校生のころからお世話になっているはたらく部の運営会社である、株式会社RePlayceにてインターンシップをしています。高校生のころからの活動経験を活かし、多くの高校生に挑戦の機会の提供や、学びのあるイベントの設計などを行っています。
通信制高校に進学後「人生を終わり」にさせないためにできること
通信制高校に通うことになり「人生終わり」と思い込んでいる人が、人生を終わりにしないためにやるべきことは、大きく2つあります。
- 自分の好きを見つける
- ”小さな”目標設定をしてみる
自分の好きを見つける
自分の好きなことを見つけてみましょう。ここでいう「好き」とは、探して見つけるのではなく、今の自分を振り返ってみて、「なんかこれ自然とやってるな」ということです。
例えば、「人と話すときに自然と中心にいて会話を回している」「ご飯を食べるのが好きで、自然とSNSで料理動画ばかり見ている」などが挙げられます。
何も考えなくても、自然とやってしまっているということを見つけ、その好きをとことん追求してみる活動をしてみてください。
”小さな”目標設定をしてみる
小さな目標設定をしてみましょう。通信制高校は自由に使える時間が多い分、人によっては家でゴロゴロするだけになってしまうこともあります。なので小さな目標設定を行い、その目標に向かって頑張ってみる、ということをお勧めします。
例えば、「今月までにずっと行きたかった二郎系のラーメン屋さんに行く」「今まで読んだことのないジャンルの本を1冊読んでみる」など、簡単にできそうで、少しハードルが高い、でも取り組むこと自体は苦ではない。というような小さな目標設定をしてみましょう。
そして一つの目標を達成できたら、また新たな小さな目標を立てましょう。そういった”小さな成功体験の積み重ね”が確実にあなたを強くしてくれます。仲のいい友人や学校の先生に小さな目標を宣言することで、目標達成の可能性が大きく上がります。
通信制高校の強みを活かした活動3選
ここからは通信制高校の強みを活かした活動がしてみたいという人に向けて、3つの活動を紹介します。
- ビジネスコンテストの出場
- 資格の取得(英語の勉強)
- 高校生インターン
どれもかなりハードルが高いものですが、チャレンジするだけでもあなたを大きく成長させてくれる活動です。
ビジネスコンテストの出場
ビジネスコンテストの出場は多くの通信制高校に通っている学生が挑戦している活動の一つです。実際にビジネスマインドの習得や学生起業に特化した通信制高校もあるくらい、高校生がビジネスに挑戦する機会が増えています。
まだこの世にないビジネスを0から考えるのは、チャレンジ精神やクリエイティブ精神など非認知能力の成長に繋がる良い経験になるでしょう。
また総合型選抜でもビジネスコンテストに出場していた経験は強みになります。
資格の取得(英語の勉強)
将来専門的な職業につきたい人やグローバルに働きたいと思っている人は資格の取得に向けた活動をしましょう。例えば、留学や海外大学への進学を検討している人はIELTSやTOEFLなどの資格取得の対策をしましょう。
専門的な職業や実用的な資格を取得したい人は、なりたい職業にプラスになるような資格について調べてみてください。
高校生インターン
高校生でもできるインターンシップ活動があるのはご存知でしょうか?インターンシップとは学生が企業で行う就業体験のことを指します。実際に企業の中に入り、業務経験をさせてもらうこともあれば、企業が実施している事業開発等のプログラムに参加するなどが例として、挙げられます。
高校生でのインターン経験は社会に出た際に必ず役に立ちます。またビジネスの本質を知るよいきっかけにもなりますので、とてオススメです。
通信制高校=人生終わりと思っているあなたに、一つの選択肢を。
HR高等学院の通学コースに通う学生たちの様子です。
全国から集まったHR高生たちは代々木にある校舎で日々楽しく活動をしています。(もちろんオンラインでも!)
日々、オープンキャンパス・学生座談会・授業見学会の実施もしており、合同説明会などにも多く出展していますので、気になった人はぜひ一度調べてみてください。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございました。
通信制高校に対してのイメージは変わったでしょうか。「通信制高校=人生終わり」という世間のイメージはまだまだありますが、そんな時代遅れな考え方に惑わされず、自分にとってベストな進路決定をしてください。
あなたの選んだ道が正解だったのかを決めるのは今のあなたではなく、未来のあなたです。
通信制高校の強みを存分に活かして、未来のあなたが「やっぱりあの時の決断は間違っていなかった」と思えるような高校生活を送ってください。
この記事を読んでくれたあなたのこれからの人生が、よりよいものになることを心から願っています。
あなたはきっと大丈夫。